丸々太った1頭のトラの写真を見て可愛いと思いますか？可哀想と思いますか？

中国のハルビン市にあるシベリア・タイガーパークで撮影された1頭のトラの写真が、現在ソーシャルメディア上で問題となっています。

その写真に写っているトラはまるでキャラクターのぬいぐるみかのように丸々太って、多くのメディアでは面白く可愛いと宣伝されています。

ところが、動物福祉とケアを行うボーンフリー財団のクリスドレイパーさんはトラの姿を見て、可愛く見えるかもしれませんが、危険なほど肥満であると語りました。

直ちに問題が生じることはないかもしれませんが、この状態が続くといずれ問題が発生すると注意を喚起します。それはトラの動きを制限し関節や四肢、歩行に問題を与えたり、そのことによってトラにはストレスがかかることになると言います。

また、ドレイパーさんは多数のトラが一緒に飼育されている点についても、不自然な状況だと話しています。通常トラは単独で行動する動物なため、多頭飼育はストレスの多い環境だそうです。

閉じ込められた空間にたくさんのトラが共存しているため、運動をするスペースもなく肥満に関する健康問題を悪化させる可能性があるとのことです。

このような悪い環境下での飼育はこのタイガーパークだけではありません。中国のサーカスでは台の上にトラを縛り付け、サーカスの観客をトラの背中にまたがらせ記念撮影をすると言ったことも起きています。

ソーシャルメディアでこのような状況を見て可愛いと話題にするのではなく、誰もが危険であることに気づきより良い環境が作れるようになることをドレイパーさんは望んでいます。

– 出典 – thedodo