いぬの骨折②

いぬの骨折②

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骨折の新しい治療法

従来の治療法ではうまくいかない骨折の症例は、ほかの方法を導入して対応している病院もあります。
「創外固定」と言って、骨を操るためのピンを垂直に何本も打ち、そのピンを体の外で固定する方法です。

 

また、骨折部に骨髄を移植したりして、再生の為の活力をテコ入れする方法も出来てきました。
 
ただしこれらの高度な固定方法は熟練が必要なうえ、患部が化膿しやすかったり、創外に飛び出している固定具をいぬが壊したりするリスクもあります。
 
ほとんどの場合は古典的な固定方法で解決できますが、難航するようであれば、骨外科にくわしい獣医や高度医療病院を紹介してもらいましょう。
 
 

なんでもかんでも手術すればいいわけではない

人の場合は骨折前の状態に戻すのが目標ですが、動物の場合は、最終的に快適に生活できる事が目標です。
 

たとえ骨が曲がってくっついたとしても、そこに十分な強度があり、いぬ自身が苦痛を感じていなければ、曲がったままでいい事もあります。
 
患部を切開して大掛かりな固定手術をほどこし、いぬに負担を与えるよりは、多少バランスが悪くてひょこひょこ歩く事になったとしても、その方が総合的なダメージと危険が少ない、と判断するわけです。
 
また、交通事故などでひどい複雑骨折をした場合は、修復が極めて困難です。
 
おおざっぱにピンを通すだけの手術をして、細かい微調整はせず早期の癒合を待ったり、患部をギプスで丸ごとぐるぐる巻きにするだけの時もあります。
 
特に老犬や持病のあるいぬは、麻酔をかけた時の危険が大きいうえ、治癒再生能力も落ちています。
やたらに手術をするのではなく、治療による達成目標をどこにおくのかを、獣医とよく話し合ってください。
 
 
このように、いぬの骨折は人と違い大掛かりな治療になる事が多いです。
まずは、飼い主が愛犬を骨折の危険を守ってあげる事を最重要に考えてあげてください。

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