雨風に晒され10年以上も鎖に繋がれ愛されることのなかった1匹の老犬。保護後に迎えた幸せな生活と最期とは。

雨風に晒され10年以上も鎖に繋がれ愛されることのなかった1匹の老犬。保護後に迎えた幸せな生活と最期とは。

雪が降る寒い夜、カナダのブリティッシュ・コロンビア州の住宅から1匹の老犬が保護されました。

老犬は、雪でドロドロになった地面の上で静かに横たわっていました。こんな状態が10年間も続き、ようやく動物保護団体の手によって救出されたのでした。

老犬は重い鎖につながれたまま寝小屋さえ与えられておらず、足腰は衰弱してほとんど歩けない状態だったと言います。

寒さをしのぐ毛布もオモチャも与えられたことがなく、時には食べ物も水すらもないことがあったのです。彼女が見る世界は飼い主がいる家の玄関と、決まりきった狭い風景だけでした。

ここまで酷い状態で、いったいなぜ10年間も放置されていたのでしょうか?そこには、動物保護団体が納得できない事実がありました。

動物保護団体の調査によると、飼い主の隣人は何年にも渡り同州のSPCA(動物虐待防止協会)に電話をかけ、保護してほしいと伝えていました。

それを受けたSPCAは、長年に渡り飼い主に対して飼い方の改善を促していたと言います。

しかし、まったく聞く耳を持たない飼い主に対して、SPCAが厳しい法的措置を実行しなかったため、ここまで長い期間救出されることがなかったのです。

その情報を得た動物保護団体は隣人に実態調査を行い、彼女の悲惨な状況を文書化。熱心に飼い主を説得して救出できたのだそうです。

“ジュディス”と名付けられた老犬の被毛には、泥が付着してカチカチでした。

可哀想なことに、一度も片付けられたことのない糞も絡まり、より一層彼女の動きを妨げていたのです。

一度も飼い主から大切にされなかったであろうジュディスでしたが、初めからスタッフたちを信頼しており、被毛を刈り取る際にもずっとお利口にしていました。

そして救出された日の晩、ジュディスは初めて温かい室内と柔らかい毛布の感触を知るのです。

施設には、エサや水、オモチャなどジュディスが喜ぶ物はなんでもあります。しかし、なによりもジュディスが望んでいたものは、人から愛されることでした。

そして、嬉しいことに

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