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イギリス、ロンドンで小さな動物保護団体を運営する女性、エマさんの元に1本の電話が入りました。あろうことか、大きな犬が電話ボックスの中に捨てられていると言うのです。
すでに夜になっていましたが、助けを必要とする犬が待つ現場へと車を走らせます。ライトに照らされていたのは、電話ボックスの中で立ちすくむ大きなオス犬でした。
サルーキミックスと思われる犬の首には細い紐が巻き付けられており、飼い主に捨てられたことは明らかです。
ここに閉じ込めて捨てれば、きっと誰かが拾ってくれるとでも思ったのでしょうか…。
エマさんが”バリー”と名付けた犬は片方の前足を浮かせており、ケガをしているようです。
犬はとても疲れている様子でしたが、狭い電話ボックス内では横たわることさえできず、ずっと立ち続けていたのです。
エマさんはバリーを保護しようとしますが、やはり歩けない様子です。なんとか抱きかかえた瞬間、エマはがっくりと脱力し、そのまま車の中で眠ってしまいました。
すぐに救急動物病院に直行し診察してもらったところ、バリーは足だけでなく右肩を骨折しており、全身には治りかけの古傷があったのです。
バリーの耳にはノミやダニがたくさんおり、肺からは出血していたこともわかりました。
おそらくバリーは交通事故に遭い、飼い主が治療させないまま1~2週間放置したあとに捨てられた可能性が高い、と獣医は判断しました。
そして、獣医からは切断の可能性も伝えられるのです。
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