引越しによって捨てられ悲しい表情を浮かべながらシェルターで飼い主を待つピットブルが笑顔を取り戻すまで

引越しによって捨てられ悲しい表情を浮かべながらシェルターで飼い主を待つピットブルが笑顔を取り戻すまで

オスのピットブルの「ブルー」は、カリフォルニア州で飼い主家族と1年間暮らしていました。しかし、飼い主は引越し先にブルーを連れて行く事ができず、カーソルシェルターにブルーを持ち込んだのです。

ブルーの体に虐待された跡はなく、おそらくピットブルが飼えない州に引越しが決まった事でブルーを持ち込んだのかもしれません。

冷たい壁と床、そして頑丈な檻に入れられたブルー。そして、他の犬の鳴き声もブルーには届いていました。

ブルーはなぜ自分がここにいるのか、なぜ飼い主がいないのか、何もわからないままふさぎ込んだ日々を過ごしていました。

ここはハイ・キル・シェルター。1日でも早く里親を見つけなければ、ブルーは殺処分されてしまいます。

スタッフが近くを通ると、飼い主が来てくれたのではないか、と顔を上げ見えない飼い主の姿を探していたといいます。そして、まだ壁の向こうに飼い主がいるはずだと懸命に鳴いて呼んでいたそうです。

そしてある日、犬の養子縁組や救助活動を行う「Saving Carson Shelter Dogs」のボランティアスタッフがブルーのシェルターを訪れました。

その際に、ブルーのあまりにも悲しげな表情がとても気になり彼を救出することを決意します。

ボランティアスタッフはブルーの檻の前に座り、クッキーを差し出しますが、警戒心からかブルーは後ずさりをし食べることはありませんでした 。

それでも懸命に話しかけるスタッフの声に、少しずつブルーは心を開いていきます。

撫でて欲しい、冷たく硬い檻に力いっぱい顔を押し付ける姿に、スタッフも鳴き声を押し殺したそうです。

このあと、ビデオ撮影したブルーの動画をSCSDのFacebookに掲載し、里親を募集することになります。

のちに里親となるジェニファー・マッケイさんは、涙をこぼすブルーの動画を見た直後にシェルターを訪れました。

しかし、ブルーの悲しい表情のままジェニファーさんと目も合わさず、尻尾も降ることなく近寄って来ることもありませんでした。それでも諦めずにジェニファーさんはブルーに声を掛け続けます。

すぐにでもブルーを引き取りたいところでしたが、シェルターではブルーが人と暮らせるかどうか気質テストを行う必要があると判断します。

テストは1週間にも渡るもので、その間にジェニファーさんはブルーに彼専用の新しいベッドと骨のおやつを持って来て上げました。

その事が功を奏したのか、ブルーに変化が現れます。

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