人間によって食事ができないほど顔が変形してしまった犬。安楽死の目前で獣医に救われ今を生きる。

人間によって食事ができないほど顔が変形してしまった犬。安楽死の目前で獣医に救われ今を生きる。

子犬の頭蓋骨と右上顎には重大な骨折があり、右目を支える骨は砕かれていたのです。さらに顎の骨の周りには巨大な瘢痕組織がありました。

そのせいで顎の成長が妨げられ、口を開けるのがより困難になっていたことも判ります。さらに、顔の歪みの原因は動物に咬まれたのではなく、人為的に殴打されたことまで結論付けられました。

意見を聞いたシェルターの獣医師は、安楽死リストから子犬の名前を外せないことを悟ります。

この世に生を受けてからの4カ月間に、どれほど恐ろしい経験をしたのでしょうか…。

「グレート・レークス・クリニック」で眼科学のインターンとして働き始めていたダニエル・ボイド医師。彼女は専門家チームから子犬を診察するよう頼まれます。

1つしか機能していない愛らしい目で見上げられたとき、ダニエル医師は懸命に生きようとしている子犬に強く心を動かされました。

その日、彼女は子犬を車に乗せて家に連れて帰り、ともに眠ることにします。

恥ずかしがり屋で優しい心を持つ子犬は、すぐに腕の中で眠りにつきました。

しかし、明日は安楽死の決行日です。ダニエル医師は「これが誰かの腕の中で眠る最後の夜なのね」と思うと、眠ることができなかったと言います。

そして、腕の中で丸まった愛らしい子犬を安楽死させることはできないと決意したのです。

「私はそう決意した瞬間、これまで”ザール”という名前だった子犬に、”スクウィッシュ”という新しい名前を授けました」

ダニエル医師の強い決意に反対する人は誰もいませんでした。グレート・レークス・クリニックの獣医たちは、生まれ変わったスクウィッシュのために顎の手術を行います。

さらに2カ月後。

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