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5月のある日、親切なサマリア人がメキシコの路上を彷徨っている野良犬を発見しました。
まるで古びた毛布のようなボロボロの被毛に、痩せ細った体。
カリフォルニア州のシェルター「The Barking Lot Rescue」に収容された野良犬には「ホッブス」と名付けられました。
ホッブスの体重は、健康な状態の約半分しかありませんでした。
このままシェルターで生活していくことは可能でしたが、ボランティアは彼が高齢であることに気が付き、高齢犬専門の動物保護団体「Frosted Faces Foundation(FFF)」に移転したほうが良いと判断。
そして、6月下旬、ホッブスはFFFに移送され、心優しいボランティアスタッフによって暖かいお風呂に入れてもらうことができました。
ふわふわのタオルに優しい声掛け、爪切りに新しい首輪。緊張した面持ちのホッブスですが、きっと嬉しかったに違いありません。
そして、スタッフは驚くべきことを発見しました。ホッブスの体には、メキシコ国境から近いカリフォルニアのシェルター「Chula Vista Animal Care Facility」に登録されたマイクロチップが入っていたのです。
シェルターに電話を入れたところ、2007年、ホッブスがまだ子犬のときに、そのシェルターから里親に引き渡されていてことが判明。
そこから逆算すれば、ホッブスは約10歳。まだ老犬というほどではなかったのです。
マイクロチップに刻まれた飼い主の連絡先情報はすでに古くなっており、ホッブスの飼い主に何が起きたのか、ホッブスがメキシコでどうやって生き延びてきたのか、たくさんの疑問は解決することはありませんでした。
そして、その後。
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