3キロの重さの舌を持つツキノワグマ。寄付によって手術が行われ、無事に成功する。

3キロの重さの舌を持つツキノワグマ。寄付によって手術が行われ、無事に成功する。

舌が肥大化したのは生後18か月のツキノワグマで、名前は「ニャン・トゥ」といい、「明るい」という意味を持ちます。

ニャン・トゥーは違法な動物取引の犠牲になるところを、兄弟であるカン・トゥーと一緒に僧侶によって救出されました。

そして2頭はミャンマーの修道院で暮らすこととなったのです。

救出後にニャン・トゥーの舌に異変が見つかったが、時が経つにつれ舌は徐々に大きくなっていったといいます。

これを見かねたイギリスのエディンバラ大学ロイヤル(ディック)獣医学部の専門チームが昨年、地元の獣医らと協力して舌の余分な組織を摘出する手術を行いました。

ニャン・トゥーはこのまま回復すると思われていたが、再び舌が肥大化してしまったのです。

カン・トゥーとじゃれ合いながら遊んでいる時もニャン・トゥーは地面に舌を引きずっており、巨大な舌は鋭い歯に当たってしまうため傷を負っていました。

しかもニャン・トゥーは、檻の中にあるバーに頭を預けて休んでいることが多くなったのです。

このままではニャン・トゥーの命が危ないことは誰が見ても明らかでした。

今年6月、動物福祉専門家でエディンバラ大学の獣医ヘザー・ベーコン氏、動物保護団体「Animals Asia」ベア・レスキューセンターのキャロライン・ネルソン動物看護師、そして野生動物の手術を専門に行う「Wildlife Surgery International」のロメイン・ピッツィ医師が中心となり、ミャンマーで再手術を行うことになりました。

手術費用はクマの保護・福祉活動を行うチャリティ団体「ウィントン基金(Winton Foundation for the Welfare of Bears)」と「フリー・ザ・ベアーズ(Free the Bears)」によって集められたといいます。

こうして手術が行われました。

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