ロープで縛り上げられ、虐待を受けたチンパンジー。怯えるチンパンジーが再び人間を信頼するまで

ロープで縛り上げられ、虐待を受けたチンパンジー。怯えるチンパンジーが再び人間を信頼するまで

中央アフリカに位置するカメルーンに野生の猿の保護管理局「Ape Action Africa」があります。

ゴリラやチンパンジーなど絶滅の危機に瀕している動物たちを保護し、自然に返すことが目的とされて設立されているこの団体。

そこには様々な理由で保護せざるを得ない多くの猿が毎日のように連れてこられています。

ある日、生後10ヶ月にも満たない赤ちゃんのチンパンジーが保護されました。

このチンパンジーはのちに「ジェニー」と名付けられ、発見された当時、腰に怪我を負っていたと言います。

はっきりとした理由は不明ですが、ロープに繋がれ庭に横たわっていたのです。

発見した男性スタッフの手によって、保護管理局へと連れてこられたジェニー当初は人間に怯え、全く心を開く様子はなかったといいます。

「きっとロープに縛り付けられただけではなく、虐待を受けていたのでしょう。愛情を知らないジェニーが人間に懐かないのも当然です。」

こう話すスタッフ。

ジェニーが唯一、心を許せるのはスタッフが用意した毛布だけ。いつもギュッと毛布を抱きしめ、周りを警戒している様子だったと言います。

頑なに人間に怯えていたジェニーも、スタッフの愛情を何度もアプローチされ少しずつ心を開くようになっていきます。

少しずつ警戒心を解いていったジェニー。スタッフの腕の中で眠るようになっていったのです。

その後、腰の傷もジェニーは、保護管理局の中に住む、チンパンジーとともに共同生活できるほどに回復。

スタッフはこう語ります。

「ジェニーが失ったものを取り戻すことはできません。どれだけ多くのものを失ったかは、ジェニーを見ていれば痛いほど伝わってきます。しかし、今は保護管理局で他の猿たちと一緒に仲良くしているのです。それで十分ではないでしょうか。」

縛り上げられ虐待を受けてきたジェニーが再び人間を信頼することはとても容易ではありません。懸命にジェニーと向き合い続けたスタッフの愛情がジェニーに届いたのでしょう。

参照元:Facebook

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