ワクチンは本当に毎年打たないといけないの?

ワクチンは本当に毎年打たないといけないの?

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ワクチンは、1年に1回追加接種をするのが一般的と言いましたが、これを疑問に思う飼い主も少なくありません。
 
ワクチンは、効き目にかなり個体差があります。
ワクチンがよく効くいぬは、おそらく3年に1回の追加接種でも問題ないと考えられていますが、その半面、ワクチンが効きにくいいぬもいます。
 
効きにくいいぬには、ワクチンを毎年打たなければダメなケースもあります。
 
「では、ワクチンがよく効くいぬはもっと接種のサイクルを伸ばしてもいいのでは?」と不思議に思う方もいるでしょう。
もっともな疑問です。
 
しかしその「効き目が残っているかどうかの測定」、つまり「抗体価の測定」には費用がかかります。
しかも、測定は数ヶ月に1回は測りなおしてグラフをつけ、許容下限を割りそうになったら再接種、と言う段取りになります。
 
結局、ものすごくて間がかかってしまうわけです。
 
とはいえ、検査もせずに適当に接種のサイクルを伸ばせば、抗体がなくなり、十分な免疫がついていないいぬが増えてしまいます。
 
 
確かにワクチンの副作用で体調を崩すいぬもいます。
 
ワクチンの副作用と言うリスクを最低限にし、なおかつワクチンの効果を最大限に利用するには、ある程度コストをかけて抗体価をこまめに測定するしかないでしょう。
 
なお、動物病院に入院する際や、ペットホテルやいぬ用の施設を利用する際、これらの施設から「ワクチン接種証明書」の提示を求められる事もあります。
これらの施設は、伝染病の持ち込みと絶対に避けたいので、ワクチン接種証明書のないいぬを受け入れないところも多いようです。
 
 

混合ワクチンは数が多ければいいと言うわけではない

いぬのワクチンは当初、配合数が少ないものから始まりました。
現在では7〜9種の混合ワクチンが主流です。
混合ワクチンは1回の注射でたくさんの病気を防げますが、その一方でアレルギー反応など副作用の確率もやや高く(初期のものよりは大幅に改善されていますが)、値段も高くなりがちです。
 
ワクチンは「たくさん混合されているからいい」と言うわけではなく、接種すべきワクチンはいぬが住んでいる地域で蔓延している病気によっても異なります。
 
獣医によっては、ワクチンのデメリットを考えて、あえて5種混合ワクチン程度にとどめている獣医もいます。
 
また、同じ5種混合でもいくつかの製品が存在しますが、高い効果をもつものほど、副作用もでやすいようです。
もっとも、致命的な悪影響をおよぼす危険な製品は流通していませんので、自分が飼っているいぬにアレルギーがでないワクチンであれば、それを利用し続けるのが比較的安全です。
 
また、血縁犬の情報などから、特定のワクチンを指定して接種したい場合は、病院に在庫があるか先に聞いておきましょう。
 
すべてのワクチンをもっている動物病院は少ないはずです。
もちろん、どのワクチンを使用するかは、かかりつけの獣医と相談して決めてください。

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