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12歳になるシェパードの「ルゥーイ」は、ニュージーランド南部のアレクサンドラで農場を営むダイバーさん家族と暮らしています。
幼いころから、広大な農地を抜け出して冒険に出掛けるのが大好きでしたが、年取ってからは家や農場の辺りをのんびり歩く程度だったので、家族はルゥーイの冒険は終わったかのように思っていました。
ところがある日の午前中、ルゥーイはなんの前触れもなく家族の前から姿を消してしまったのです。
若いころならいざ知らず、年取ったルゥーイが自分の家に帰れなくなっているかもしれない、と家族は心配していました。
ルゥーイの姿が見えなくなってから数時間が経ったころ、家族はルゥーイが家の方向に向かって戻って来る姿を確認し、ほっと胸を撫でおろします。
しかし、ルゥーイの様子がなにか変です。首輪には段ボール紙をちぎったメモがぶら下がっており、グッタリとしています。
「まさかルゥーイが人間を噛んだり、トラブルを引き起こしたのでは!?」と、家族の胸に不安がよぎるほどでした。
不安な気持ちでメモを読んだ瞬間、ルゥーイがこの数時間で経験したことを家族は知り、強く抱きしめます。
そして、メモにはこう書かれてありました。
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