虐待によって怯えた部屋の隅でジッとやり過ごす12歳の老犬。そして、1人の女性がその怯えた心を溶かす

ある日、アメリカ・ヴァージニア州にある動物シェルターに1匹の老犬がやってきました。12歳のジャーマンシェパードとラブラドールのミックス犬で名前は「ジャック」。

ジャックは部屋に到着するなり、隅っこに行き、そしてそこに留まりました。その姿をよく見てみると、垂れ下がった耳に、尻尾も見たことないほどに垂れ下がり後ろ足の間へ。そして、顔を誰にも見せないように隅に向けているのです。

ジャックはこれまでの家で虐待を受けていたのでした。外に連れ出す時は懸命に声をかければ動き出してくれるのですが、それでも心は壊れたまま。部屋に戻れば居場所は常に隅の方でした。

ろくなお世話もしてもらえていなかったというジャックはきっといつも部屋の隅でただただジッとして空気のような存在になることが、一番自分の身を守るための最善の術だったのかもしれません。

現在12歳のジャック。何歳からその虐待を受けていたのかはわかりませんが、心に深く刻み込まれてしまったその傷は簡単に癒えるものではありません。

しかし、ジャックの心を溶かす出会いがありました。

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