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人間に拉致され幸せな家族との生活を壊されたクマ。ストレスから体毛が抜け落ちたその姿に心が痛む

人間に拉致され幸せな家族との生活を壊されたクマ。ストレスから体毛が抜け落ちたその姿に心が痛む

「ドンミンガ」が動物園から保護された時、その体中の毛はほとんど抜け落ち、その姿から「クマ」だとすぐに認識できる人は多くはありませんでした。

当時14歳のドンミンガに一体何があってこのような姿になってしまったのでしょうか。それは彼女のこれまでの人生を考えれば当然の事でした。

ドンミンガはアマゾンの熱帯雨林で生まれ、普通に家族と暮らしていました。そんな当たり前の幸せな日々を壊したのは人間。人身売買を行なっている集団でした。

彼らは人間だけではなく、野生の動物を捕獲してサーカスなどに売り飛ばしていたそうです。そしてこの時、その被害となってしまったのがドンミンガとその妹でした。

すでにエンターテイメント業界への売却徒弟が立っていたそうですが、それが逆に功を奏してかある保護団体がドンミンガたちが売却される前に保護することに成功。

しかし、もうそう幼くない彼女らを再び自然に戻すことは難しく、そこで考えられた案がアンデス山脈にある動物園に移送することでした。動物園も快くそれを受け入れ、許可しドンミンガたちの新生活が始まりました。

自然界に戻るのは難しい。しかし、彼女たちはずっと自然界で生きてきました。動物園の環境は自然と同じようにはいきません。

そしてさらに想定外だったのは、ドンミンガたちが、思っていたよりも賢く、そしてデリケートだったことです。動物園での生活は彼女たちにとって非常にストレスになり始めたのです。

そんな環境下でも、ドンミンガにとって唯一の救いわ妹と一緒にいられたこと。しかし、そんな日々は永遠には続きませんでした。

今から4年前。詳細は明かされていませんが、ドンミンガの妹が事故に遭い酷い怪我を負ってしまいました。そしてその怪我が原因でこの世を去ってしまったのです。

ドンミンガは唯一の家族であり、心の拠り所だった妹を失ってしまったのです。それから、ドンミンガの体の毛が抜け始めてしまったそうです。

妹を失い、うつ病を患ってから4年。ドンミンガはどんなに辛い日々を過ごしたことでしょう。4年で体の毛はほとんど抜け落ちてクマの面影は全くなくなってしまいました。

しかし、少し前にドンミンガの人生を大きく変える出来事が起こりました。

ドンミンガは遂に、生まれ故郷であるアマゾンの熱帯雨林へ帰れることになったのです。とは言っても生まれ育った土地ではなく「タリカヤ生態保護区」という守られた環境への移送でした。

しかし、この決断はドンミンガにとってとても大きいものとなります。

ドンミンガを移送する旅は何日もかかりました。予期せぬトラブルも起こりました。彼女を乗せるトラックが山中で故障してしまったりもしました。

そんな困難も乗り越えて、遂にドンミンガは4年以上打ちに故郷の空気を吸うことが叶ったのです。

そして、その後のドンミンガは。

そして、何年も離れていた土地が彼女にわかるのか不安がありましたが、ドンミンガはすぐに分かりました。

ケージの扉を開けた瞬間、彼女は植物や樹木に向かって走り出しその喜びを噛み締めました。誰が見てもその時のドンミンガは喜び、そして興奮していたといいます。

そして、ドンミンガはそこで新たな仲間と出会いました。それは「チョリータ」というクマ。

チョリータは元々人身売買業社によって売りに出されサーカス団での生活を何年も強いられました。最終的にうつ病になってしまい、その後、この保護区にやってきた、ドンミンガと近い境遇を生きたクマです。

今はふたりは互いが心の支えのように一緒に生活を送っています。

▼チョリータの事を紹介した記事はこちら

20年間サーカスに飼われ虐待されたクマが保護される

参照元:thedodo

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