ある日、タミーさんとブラッドさんは愛犬の「スクービー」と兄弟の「スモーキー」を車に乗せ、食料品の買い出しに行きました。
犬たちは車内で遊んでいたため犬を残して2人は店内へ入っていったのです。しかし、買い物が終わり車に戻ると、車内から発火しているのを目撃します。
犬たちは飼い主がいない車内で逃げ場所を探していました。
恐ろしい現実を前に「犬たちを置いて行くべきではなかった」と飼い主が気が付いたときには、すでに犬たちは火傷を負っていたのです。
スモーキーは車内からすぐに助け出せたため軽度の火傷で済みましたが、スクービーはなかなか助け出せず激しい炎にさらされてしまいました。
病院に運ばれたスクービーでしたが、彼の耳や鼻、足はすべて炎で焼かれており、美しかった被毛は丸焦げになっていました。
そればかりか、スクービーの両耳の損傷はあまりにも激しく、もはや耳としての機能も失われていることがわかります。
さらに、スクービーは車内に充満した煙を吸い込んでおり、呼吸困難も起こしていたのです。
飼い主たちは獣医師になんとかスクービーの耳を修復してほしいと懇願し、獣医師もそれに応えるべく最善を尽くします。
しかし、獣医師の努力もむなしく、焼け焦げて形を失った耳の再生をすることはできなかったのです。
そして、スクービーのその後。
犬を車内に置き去りにした代償はあまりにも大きいものでした。
スクービーの傷ましい姿と恐ろしい経験で傷ついた心を癒すために、獣医師はあることを思いつきます。
それは、柔らかくて可愛らしいぬいぐるみを用意することでした。
獣医師は「ハローキティ」のぬいぐるみを購入し、スクービーと同じように両方の耳をカットします。
耳のないハローキティの人形は奇妙に見えるかもしれませんが、スクービーや飼い主たちの悲しみが少しでも癒えて笑顔になってくれたら、と考えた獣医師からの思いやりの現れでした。
カラーがハートマークに変わっているところをみると、これも獣医師が作り直してくれたのでしょう。
スクービーは、命は取り留めたものの、車内にペットや子供を置いて買い物をする人は後を絶ちません。もし、少しでも車内に置いて行かなければならない状況が考えられる場合は、家で留守番をさせて欲しいと強く願います。
参照元:goodfullness