ノーフォークのグレート・ヤーマス近郊のゴールストンで、あまりにも惨い事件が起こりました。
4月5日午後3時50分から5時半の間に、ある民家に強盗が押し入りパソコンやiPad、ID（身分証明書）や薬など家人の所有物を盗み逃走しました。
しかし複数とみられる犯人らは、逃走前に家にいたわずか7か月の仔犬を浴槽に沈め溺死させていたのです。
飼い主のスーザン・ウォーカーさん（33歳）は母親のもとを訪れており、帰宅して自宅が強盗に入られたことを知ってすぐにパートナーのマーク・フィリップスさん（40歳）とスーザンさんの兄ギャレス・ディーコンさんに連絡しました。
スーザンさんは、いつも出迎えてくれる飼い犬のコッカープー（コッカー・スパニエルとプードルの混血種）のベンジーが見当たらないことに気付き、家の中を探します。
スーザンさんがギャレスさんに浴室のドアが開かないことを伝えると、ギャレスさんはドアを蹴り上げたのです。
そして開いたドアの向こうに、恐ろしい光景を目の当たりにしたのでした。スーザンさんとギャレスさんはショックを受け、階下にいたマークさんに「2階に上がらないで！」と叫んだといいます。
スーザンさんの声を聞きつけたマークさんが浴室に行くと、変わり果てた愛犬の姿がありました。
強盗犯に溺死させられた愛犬の亡骸を見たマークさんは「野蛮極まりない行為だ」と涙を流したといいます。
犯行現場に駆け付けたノーフォーク警察のリチャード・ウォリス巡査部長も「非常に残酷な犯罪だ」と話しています。
ギャレスさんは「盗まれたものは取るに足りないものです。ですが、仔犬の命まで奪われたことは私たちにとって最も辛く悲しいことです」と犯人に対して憤りを隠せません。
生後2か月の頃から飼い始めた、いつも元気でやんちゃなベンジーがこのように残酷な方法で命を奪われたことにショックを受けたマークさんとスーザンさんは「2人の子供には何が起こったのかを伝えていない」と言います。
スーザンさんは語ります。
「ホリー（6歳）とイーサン（2歳）には、ベンジーは行方不明になってしまったから警察が今探してくれていると話しています。ベンジーが溺死させられた光景は、一生私の頭から消えることはありません。私はもう怖くて浴室を使うことはできません」
マークさんも涙ながらにこう話しています。
「ベンジーを発見した時の光景が忘れられません。でも、この家でベンジーが元気に生きていた頃の思い出を大切にしたいと思っています」
窃盗を働いただけでなく、大切な家族の一員の命まで奪った心無い強盗犯に対して、警察は全力で犯人を捜しています。
参照元：bbc