アメリカ・オハイオ州である捨て犬が注目を集めました。
捨てられるという悲しい経験をしたその犬が、心から信頼できるものは金属製のバケツ。たったそれだけなのです。
アッシュランド郡ドッグシェルターに保護された4歳のオスのピットブル。シェルターのスタッフは、この「スリム」という名前の犬は、常に不安そうにしており自分のそばにこの金属製のバケツがないと、イライラして落ち着きがなくなると綴っています。
犬用のオモチャといえば、噛み心地を楽しんだり、ロープのように引っ張るもの、ピーピーと音がなるもの、ボールなどの投げて走り回るものなど多くあります。
しかし、スリムはそのどれにも興味を示さず、与えたとしても噛みちぎって壊すだけだったのです。
そんなスリムが唯一目を輝かせたのがこのバケツ。今では口にくわえてどこにでも持ち運び、飽きることなくじゃれあっているそう。
本来のピットブルのエネルギーの大きさを考えると、バケツと遊ぶことで本当に満足しているとは到底思えません。
職員は、この事の原因についてこう考えます。
職員は、この事について以前の飼い主に幼い犬を飼うための心がけが欠けていたことが、リードでの散歩に不慣れなスリムの様子からも伺えると話します。
元の飼い主から遊んでもらったり、トレーニングしたり散歩をしたりといった一般的な経験がなかったのでしょう。
また、専門家はバケツに夢中になってしまう犬は他にもいて、その多くに精神面での刺激不足の表れが見られるほか、金属製品に夢中になる場合は、体内の鉄分が不足している可能性があると指摘しています。
参照元：metro