ルーマニアの動物シェルターで働くノリカさんが、あるリサイクルショップに中古のコンロを購入しに訪れた時、コンロよりも先に目に入ったのがチェーンに繋がれた1匹の犬でした。
それは6歳のビーグル犬の「レディ」。
もちろんレディは商品ではなく、そこの飼い主さんの飼い犬。しかし、そのチェーンは古い車につながれっぱなしの状態で、とても可愛がられている様子はありませんでした。
ノリカさんは中古コンロを買うのを後回しにし、ある行動を起こします。
なんと、ノリカさんはレディを引き取るために飼い主と連絡を取り、交渉を始めたのです。実はレディの飼い主は、そのリサイクルショップの店頭の人とは別だったようで、本当の飼い主は海外にいるとの事。
何度も連絡をし、その度に断られ、それでも諦めずに連絡をしたノリカさん。そしてようやくレディを引き取れることになったそうです。
この日、レディは6年間の人生の中で初めてチェーンを外されました。
レディはチェーンに繋がれたまま、動けるのはたったの半径1mの世界しか知らなかったのです。
そしてリードをつながれあるき出したレディは新しい世界へと歩み出します。
ノリカさんはもうちょっと早く家に帰るつもりでしたが、帰宅は想像以上に遅くなりました。理由は、レディが初めて見る世界の全てに興味を示したから。
転がっている石。植えられた木。見慣れない建物。家までの道のりの間、知らないものすべてに興味を持ち、匂いを嗅ぐことを止められなかったのです。
他の猫や犬とも会い、フレンドリーな時間を過ごすこともできたといいます。帰宅は遅くなってしまいましたが、結意義な時間だったそうです。
残念なことに、ノリカさんのいる動物シェルターはまだ規模が小さくレディが暮らせるスペースの確保ができませんでした。なので、共通の動物施設として里親センターというたくさんの子犬たちの育てられる施設へ、いったん預けられることになりました。
レディは今、他の犬達となあ曲一緒に暮らしているといいます。
参照元:lifewithdogs