アメリカ・ニューヨークのとある駐車場で酷く衰弱した1匹の子犬のピットブルが保護されました。
名前は「ジェイコブス」と名付けられ、その見た目から、今までの短い人生はきっと地獄のような日々だったのだろう誰もが理解しました。
発見当時のジェイコブスがこちら。
体中が薄い色になり、明らかに異変が起きているのは誰の目にも明確。その皮膚のただれの原因となったのはなんと「ガソリン」。
おそらく元飼い主であろう人にジェイコブスは、ガソリンの中に入れられていたものと考えられます。
保護施設のスタッフはこう語ります。
「恐らく鼻水を出ないようにしたかったのだと思う。けれど、それは傷口には有毒…その結果、体にあった傷口から体内に入ったガソリンのせいで敗血症を患ってしまったんです」
敗血症とは細菌感染症の一種で、この症状に関しては命を脅かす割合が高く、年間800万人も死亡しています。
ジェイコブスはそんな重い病気に感染していました。もし、保護されずにこのまま孤独に生きていたら、その命はかなり危険な状態だったことは間違いないでしょう。
そして、獣医から治療を受けて初めて数週間後。
あんなにも酷かった全身の跡はすっかりと消え、違う犬ではないかと思ってしまうほどに輝かしい表情を見せるジェイコブスの姿がそこにはありました。
まだ幼いジェイコブスにとって、これが初めて明るく生きられた瞬間だったかもしれません。
しかし、ジェイコブスにはまだまだやらなければいけないことがありました。それは、何も知らないジェイコブスへの教育。そして、新しい家族と共に幸せな第二の人生をスタートさせることでした。
トレーナーのもとで、犬としてのしつけを学び生きかたを学んだジェイコブス。楽な道のりではなく、それなりに問題は発生したりしたものの、しっかりと必要なことを身につけました。
そして運命の日はやってきたのです。
犬を飼いたいと施設にやってきていたとあるカップルとの出会いがジェイコブスにとって最高のものとなりました。カップルはジェイコブスの新しい飼い主になることを決めたのです。
一時は死も目前に迫っていたジェイコブスが、今ではこんなにも幸せそうな表情で飼い主らと共に愛の溢れた生活を送っています。
生まれてすぐにあんなひどい状態になり、明るい未来なんて夢見ることもできなかったことでしょう。しかし、今はこれ以上ないほど輝かしい生活を満喫しているジェイコブス。
飼い主のカップルはジェイコブスについてこう語ってくれました。
「私たちにとって、ジェイコブスは人生のいろんなことを明るく楽しく、幸せにしてくれる犬なんです」
参照元:thedailydogpost