写真に写る犬の名前は「カスケード」。
具体的な経緯や理由はわかりませんが、カスケードの背中は大きな損傷を受け、後ろ足はまったく機能せず、歩くこともできません。
半身不随のため内臓のコントロールを失い、自力でおしっこをすることもままならない状態なのです。
誰もが「彼女にしてあげれることは何もないのではないか」と思うほど、彼女の体の状況は絶望的でした。
当時、カスケードが保護されていたのは日本でいう保健所。殺処分をできるだけ避けたいスタッフはカスケードを保護してくれる動物愛護団体がないか必死に探します。
スペースの問題、それからカスケードの重い症状を理由になかなかカスケードを受け入れてくれる団体が見つかりません。
保護団体が見つからない場合、カスケードを待ち受けているのは安楽死。その日が刻一刻と近づいているのです。
カスケードは3ヶ月ほど保健所で過ごします。そしてこの間、スタッフはカスケードのことが大好きになりました。
彼女は生きる力で満ち溢れていたのです。たとえ半身不随でも、歩けなくても、彼女は「生きたい」といっているようでした。
「カスケードを殺処分なんかにしたくない」スタッフはあらゆる手段を使い、カスケードの里親を探します。
そして。
そして、そこで見つかったのが、障害を持つ犬たちを中心に面倒を見ている1人の女性でした。
その女性にはすでに犬がいましたが、カスケードの状況を知り、カスケードを引き取ることにしてくれたのです。
そして、今カスケードは損傷した背中の手術を待っています。
その手術の傷が癒える頃には彼女はもっと自由に動き回ることができるようになるといいます。
車椅子を与えられたカスケードは、嬉しそうにどこまでも走り回れるほど元気な様子を見せています。
参照元:thedodo