保護シェルターで吠えたり噛んだりする犬は多いそうです。しかし、保護活動家のマット・モンテスさんは「それを彼らの本当の姿だと思わないでほしい」と訴えます。
モンテスさんが保護したメス犬の「トト」がそうでした。トトは保護シェルターの前に捨てられていたそうです。
アメリカ・テキサス州で動物の保護と里親探しをする「Mission K9 Rescue」を営むモンテスさんは、連絡を受けてシェルターにトトを引き取りにいきました。
そして、トトはモンテスさんが近寄ると、噛もうとしてきたそうです。
シェルーの職員も「気をつけて、その犬噛むから!(捕まえるための)縄を使った方がいい。」と言ってきました。もしかしたら元飼い主も、その「凶暴さ」を持て余して見捨ててしまったのかもしれません。
しかし、モンテスさんが防護用手袋をつけ、優しくゆっくりと近づき、腕に抱くとトトは力を抜いてリラックスしたそうです。
トトは推定2歳くらいで標準より痩せていたそうですが、その力の抜き方は、「弱って力が入らないのではなく、ただ安心してリラックスした感じだった」とモンテスさんは話します。
その夜、モンテスさんの施設で静かな環境の中、一夜を過ごしたトト。そして翌朝。
安心しきってモンテスさんの腕の中に顔をうずめていました。
そしてその後。
獣医さんの治療も終え、トトはすっかりと優しい子になったそうです。
元の飼い主がどのような経緯でトトを捨てたのかはわかりませんが、凶暴だったと言われていたトトがとても優しく生まれ変わりました。
モンテスさんはこう語ります。
「捨てられた犬たちは、今までと全く違う世界に放り込まれるのです。聞いたことのない音や、見知らぬ動物たち、嗅いだ事のないにおい・・・。
捨てる人はそういうことを考えてほしい。
保護した犬たちと接する職員にも、そういった事を理解しながら愛情と思いやりを持って接してあげてほしい。そうすることで犬たちも愛を受け入れ変わる。」
参照元:dailymail