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2015年9月、千葉県松戸市で紀州犬が人を噛み警察官が13発発砲し射殺した事件はまだ記憶に新しいのではないでしょうか。
報道によると、千葉県松戸市に住む71歳の夫婦が飼っていた紀州犬が脱走し、大人ふたりを襲ってしまいます。
21時過ぎに10代の男子大学生が右腕を噛まれ、警察に通報。警察官ら50人と飼い主が辺りを捜索している中、夜中の2時ごろに今度は20代の女性が襲われました。
その30分後、紀州犬の飼い主が餌でおびき寄せ捕まえようといたのですが、興奮していた紀州犬は餌を持っていた左手に噛みつきにかかります。
そして信じられないことに飼い主は「慣れた様子」で犬を殴りつけ、その殴った右手に犬が噛みついてしまいます。この様子は近所の防犯カメラに映されていました。
そこに駆けつけた3人の警察官は、飼い主に緊急避難だとして拳銃を使い射殺する許可を得ると、飼い主を犬から離れるように指示。そして警察官は13発の銃弾を犬に向かって発砲し射殺しました。
飼い主は日頃から飼っている紀州犬と散歩に行くことは一切なく家の外に設置されたエアコンの室外機の支柱にワイヤーを通し首輪をつけて飼育していました。
近所の人によれば、まるでゴミ屋敷のような状況で飼い主が犬を殴りつけている姿を頻繁に目撃していたそうです。
今回射殺された紀州犬からしてみると、水と食料だけ与えられ、散歩に行くことはなく日常的に暴力を振るわれ、ワイヤーが届くわずかな範囲しか行動できずにいたところ、脱走できるタイミングがあり逃走したのではないでしょうか。
もちろん人間に虐待され続けたので、道行く人も同じように虐待をすると思ってしまうのも仕方がありません。おそらく自分を守る為に噛んでしまったのではないでしょうか。
捕まると今までと同じ虐待をされてしまうと感じた犬は牙を剥かざるをえなかったのかと思います。
そして警察には全国から激励の声が寄せられる一方で、「そこまで撃つ必要があったのか」「通行人の安全確保は?」といった批判が多く寄せられました。
そして事件から5ヶ月後に飼い主は不起訴処分となります。
「犬が凶暴化して人を噛んだ」と言うだけの話では到底、片付けることのできない事件。当然ではありますが、人間側の飼育環境がその犬の性格に大きく関わると感じました。
画像参照元:犬のしつけ方まるわかり
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