彼の名前はローン・ダムさん。タイに暮らすホームレスの男性です。何がきっかけで彼がこの人生を歩み始めたかはわかりませんが、それでも一般的にあまり好まれないのも事実。
しかし、ダムさんはあることが広まったことで「人は見かけではない」と多くの人が痛感。彼は世界中の人から賞賛を受け、人生を大きく変えるまでになったのです。
ダムさんは街でライムを小袋に入れ、それを販売してお金を稼いでいました。
ある日、そんな彼が掲げている看板に目を通した若い女性がいたことが事の始まりでした。
「1袋あたり20タイバーツ(＝約65円)、この利益は野良猫の食費になります」
ダムさんがライム売りをしていたのは、迷える猫たちの生活のためだったのです。
看板を見た女性は「彼らを見かけで判断してはいけないと思った」と語ります。
彼はホームレスで、無造作な髪に小汚い洋服。しかし心は誰よりも大きく優しい人だったのです。見かけだけで判断し、看板に注目することもせずにいたら、この事実に気付くことはなかったでしょう。
ダムさんはこう話します。
「私はちょっと食べない日があるくらい平気ですが、猫たちは食べる必要があります」
そんな彼の話はSNSを通して広まりました。すると、次第に彼のライムを購入する人が増え、さらには彼に直接的に猫のためのエサをプレゼントしてくれる人も現れたのです。
エサをもらっって大喜びのダムさん。
お金には恵まれてはいないけれど、猫という素敵な家族に恵まれ楽しそうに暮らしているのが写真からも伝わってきます。
そして、この事で変わったのは猫の為の物資が増えただけではありませんでした。
ある人は、ヘアカットをプレゼントし。
ある人は服をダムさんにプレゼントしました。そして、すっかり爽やかな装いになったダムさんの笑顔は、さらに輝いたのです。
そして、今も変わらずライムを売るダムさん。
看板を知り、SNSで広がらなければ誰も知ることのなかったダムさんの話。今日もダムさんは猫たちのために働いていることでしょう。
参照元：lovemeow