いぬの寝たきり介護事情①

いぬの寝たきり介護事情①

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老犬の多くはいずれ、骨や筋肉が衰えたり、椎間板ヘルニアが治らなかったりして歩けなくなります。
 
これまで述べた対策をすべて実行したとしても、生き物ですからいつかは「寝たきり」になってしまうものです。
 
ここでは、いよいよ動けなくなったいぬとの暮らし方を解説しましょう。
いぬは、立てなくてもある程度体を動かせれば、這って移動しようとします。
 
どんどん移動してしまうなら、サークルで囲って移動範囲を限定しましょう。
じっとしている事が多いなら、そこまでしなくても構いません。
 
また、寝床のづ具近くに飲み水や吸水トイレシートを設置して、いぬが不自由しないようにしてください。
 
 
 

床ずれ対策にはマットレス

さらにいぬの筋力が落ちてくると、寝返りも打てなくなってきます。
こうなると「床ずれ」が危険です。
 
床ずれを防ぐ基本は、体重を支えられる十分な厚みのマットレスを敷く事です。
「低反発ウレタン」なら、体のでこぼこを吸収して体圧を分散できます。
 
マットレスは、ペット用の商品でも、シュレッダーのくずをゴミ袋に詰めて座布団状にしたようなものでも構いません。
 
マットレスの上にそのままいぬを乗せると、尿や便をした時に染みてしまいます。
マットレスの上から大型のゴミ袋をかぶせておきましょう。
 
そして、その上にペット用の吸水トイレシートを置きます。
最後にいちばん上にバスタオルやタオルケット、シーツをかぶせて完成です。
 
汚れたらバスタオルやタオルケット、シーツだけをどんどん取り替えてください。
尿の量が多い時は吸水トイレシートを腰の下に敷くといいでしょう。
 
薄い安物だと吸水しきれずに体が濡れてしまいますので、吸水性能のよいものを使ってください。
 
 

寝たきりでほとんど動かないいぬの場合

いぬが微動だにせず、寝たままだと、いかに高性能なマットレスでも床ずれを避けられません。
出来れば30分に1回は体を反転させてあげたいところです。
 
難しければ2時間に1回でもいいでしょう。
 
痩せた老犬の体は、横顔、肩甲骨、肘、腰骨、ひざ、くるぶしの周りにいちばん圧力がかかります。
 
世話をする時によく観察して、前途の場所が赤くなっていたら獣医に相談しましょう。
 
通常、直径10cmぐらいの巨大な魚の目のような、パット状のスポンジをあてて、床ずれの部位への圧力を周囲に逃がしながら傷を治療します。
 
どんなものをどのようにあてるかは状況に応じて獣医が教えてくれます。
普段の世話の状況を説明してあげてください。
 
 
また、寝たきりになると精神的に退行がが加速します。
出来るだけ話しかけたり、撫でてあげたりする事も肝心です。

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