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心無い飼い主に捨てられれ、全身をノミとダニに覆われた老犬。保護されてから迎えた最期とは。

心無い飼い主に捨てられれ、全身をノミとダニに覆われた老犬。保護されてから迎えた最期とは。

ラブラドールレトリバーの老犬「コリン」は、徐々に病気が悪化し、2017年2月非情な飼い主によって庭の外の道端に、ゴミのように捨てられました。

その様子を目撃していた隣人は、飼い主になぜそんなことをするのか問い詰めました。すると、飼い主の口からはあまりにも悲しい返事が返ってきたのです。

「この犬は病気になり体中ダニとノミだらけだ。もはや価値がない」

隣人は、飼い主の非常識さと老犬の緊急事態に対して、自身のFacebookにコリンの身に起きている出来事を写真とともに投稿しました。

フロリダ州マイアミで動物保護団体を行う「Their Lives Matter Inc.」の創設者グレースさんがコリンの投稿を発見した瞬間、彼女の心は粉々に打ち砕かれ、すぐに救済計画を立てます。

地元の動物病院に連絡を入れ協力を求めたのち、数時間のうちにグレースさんは動物病院にコリンを搬送し、すぐに検査が行なわれました。

獣医は、コリンの背中に開いた大きな傷、そして恐ろしい数のダニとノミに苦しめられていることを確認します。

さらには、コリンがほとんど盲目であることも判り、どれだけ辛い経験を背負っていたのかと、医療スタッフたちもグレースさんも深く胸を傷めました。

そして、血液検査の結果。

血液検査の結果、重度の貧血がありましたが、ダニによる感染症やフィラリアにはかかっていなかったことは奇跡的でした。

医療スタッフたちは5時間かけてダニやノミを除去しましたが、その数はなんと1,000匹だったそうです。コリンには抗生物質が投与され、丁寧にシャンプーもしてもらいました。

さらに、暖かい毛布と食事が与えられ、優しいスタッフからの愛情と励ましの声を、コリンはしっかりと受け取りました。

コリンはケアを受けている間ずっと穏やかな表情で、24時間後には尻尾を振れるまでに回復していきます。

治療を受け始めてから数日後には食欲も回復し、大きく尻尾を振り続けるようになったコリン。

その姿は、「まるでコリンが医療スタッフたちにお礼を告げているかのようだった」とグレースさんは言います。

コリンの全身は関節炎にかかっていたのでハリ治療も計画され、背中にできた腫瘍の除去手術も必要でした。

グレースさんは、コリンが飼い主に恵まれなかったせいで、これほどまでに辛い経験をすることになったことを切々と語ります。

「飼い主が愛情を持って病院の診察を受けさせていれば、コリンの失明もうっ血性心不全も、重度の脊髄関節炎も、千匹ものダニに侵されることもなかったんです」

コリンが望むものは、暖かいベッド、触れ合い、食事。たったそれだけのことさえ実現しなかったコリン。グレースさんは飼い主の飼育放棄の結末に悲しみと怒りを感じていました。

「過去を塗り替えることはできません。残された時間は長くないかもしれませんが、私たちはこれから毎日コリンを愛していきます」

こう語るグレースさん。

そして、保護されて数日後、グレースは永眠についたのです。

2017年2月20日に保護されて、治療によって一時は回復していたコリンですが、2017年2月28日、コリン永眠。

グレースさんとコリンの医療チームスタッフは悲しみとともに、コリンの冥福を祈りました。

コリンを陰ながら応援していた支持者たちも、コリンの訃報を聞いて深い悲しみにくれました。

「もっとコリンと一緒に過ごしたかったですが、コリンがこの地球で生きた最期の数日は、本当に素晴らしいものでした。たくさんの方々の愛と努力に感謝します」

参照元:thedodo

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