鉄道ファンは、日本だけではなくイギリスにも数多く存在します。そして、鉄道をこよなく愛するのは人間だけではありません。
今回、10年近くもプラットフォームに入る電車を楽しみにしている犬に、ある鉄道会社から特別なユニフォームが贈られました。
コリーとジャーマンシェパードの混血種である「ジェイク(14)」は、元の飼い主に虐待の末、飼育放棄され、英スタフォードシャー州にある野良犬や捨て犬を救済・保護する施設「City Dogs Home」にいたところを今の飼い主ニール・マックナマラさんに引き取られました。
ジェイクが2歳の時でした。
ニールさんはこの9年間、毎日のようにウェスト・ミッドランズのスタフォード駅にジェイクとやってきます。
その理由はニールさんの通勤目的ではなく、ジェイクが電車を見るのが大好きだから。
ジェイクは今では地元で「鉄道マニア犬」として名を知られており、普段駅を利用する乗客らの「マスコット犬」になっているそうです。
長年通っているだけあって電車が近づく気配を察するのは誰よりも早く、プラットフォームに電車が滑り込むと、ジェイクは尻尾を大きく振って喜びの鳴き声をあげます。
ニールさん曰く、ジェイクは特にヴァージン・トレインズ(Virgin Trains)がお気に入りのようで、それを知った同鉄道会社スタッフはジェイクに素晴らしいプレゼントを用意しました。
そのプレゼントに喜ぶジェイクの様子がこちら。
ちょうどスタッフのユニフォームが更新される時期でもあった同鉄道会社は、ジェイクのためにオーダーメイドでユニフォームを作成したのです。
今回のユニフォームは、イギリスのデザイナーで英国女王によって贈られるMBE(大英帝国5等勲爵士)の勲章を持つウェイン&ジェラルディン・ヘミングウェイ夫妻が2年がかりでデザインを完成させたもの。
10パターン用意されており「個性が引き立てられるようなユニフォーム」に仕上がっているといいます。
ジェイクのために小さなオーダーメイドのユニフォームも手掛けたヘミングウェイ氏は、こうコメントしています。
「スタッフにもジェイクにも心地よいこのユニフォームを誇りを持って着てもらえれば嬉しい」
ヴァージン・トレインズのFacebookやTwitterのアカウントには、新しいユニフォームに袖を通したスタッフらに囲まれて誇らしげにカメラを見つめるジェイクの姿が投稿されており、同鉄道会社の「ジェイクは今やわが社の一員」という言葉が満更ではない様子。
このことを知った人からは「うわ、可愛い!」「やっぱり制服を着ると引き締まって見えるね」「やっぱり犬っていいな」といった声があがっています。
参照元:metro