※過激な内容が含まれますのでご注意ください。
サリー州チェシントンに暮らす夫婦に今年の2017年3月22日、動物保護遺棄の罪で有罪判決が下されました。
眼科の検査技師であるデイビッド・ヒックス(41)と給与管理の仕事を持つザーラ(38)は、2人の子供を連れて昨年の8月28日から9月8日までの2週間、フランスへ旅行に出かけました。
この家族は、小型犬のプードル1匹と猫2匹を飼っており、ヒックス一家が留守のようであるにもかかわらず痩せ細った犬と猫1匹が庭をうろついていたのを目撃した隣人が、昨年9月3日にRSPCAへ「様子を見にきて欲しい」と連絡をしたのです。
駆けつけたスタッフは、2匹に水と餌を置いて一旦引き上げましたが、翌日に戻ると2匹は再び空腹状態であることが分かりました。
その後、令状をとり、警察とRSPCAの査察官が6日にヒックス家に立ち入ったところ、台所の調理台の上で、1匹の猫が死んでしまっているのを発見。
ウィンブルドン治安判事裁判所で検察官のアンドリュー・ワイルズ氏は「キッチンには10個の小鍋が並べられており、少量の水と食べ物が残されていた。調理台で死んでいた猫は骨が突出していたほどかなり衰弱しており、体重は2.13kgしかなかった」と法廷で話しました。
この猫は死後の検査で大腸に腫瘍が見つかっています。
体内にわずかの食料しか残っておらず、死ぬ前に食べ物を口にしていなかったことも推測されました。
生きていた犬1匹と猫1匹はRSPCAのスタッフが獣医のところへ連れて行くと、健康状態に深刻な問題はなかったものの、ノミに感染しており、飼い主の普段からの世話が行き届いていなかったことが明らかになりました。
そして、信じられない言い訳をいいはじめたのです。
旅行中の2週間、ペット3匹を誰にも預けず世話を放棄していたヒックス夫妻は「動物福祉法違反」で提訴されましたが、当初ザーラは「留守中のペットの世話は義理の母に頼んであった」と主張。
しかし。、義理の母親はそのような依頼を受けておらず、そもそも娘一家のペットの世話をしたことがなかったそうです。
そして、ヒックス夫妻が罪を認めたことで3月22日の裁判で実刑を免れた判決が下されました。
デイビッドには2年の執行猶予付き16州の有罪判決。160時間の無報酬労働と400ポンド(約56,000円)の罰金が課せられました。
ザーラには「虚偽の報告をし母親に罪を擦りつけようとした罪」も加わり、2年の執行猶予付き20週の有罪判決、そして200時間の無報酬労働とデイビッドと同額の罰金が課せられました。
さらに今後12年間、動物の飼育は一切禁じられることとなり、法廷でデイビッドはこう述べました。
「本当に申し訳ないことをしたと思っている。子供たちにもうペットが飼えないことを伝えなければならないのは辛い。ペットを死なせてしまった自分たちがとても恥ずかしいし悪いことをしてしまった」
2週間世話を放棄され、生き延びた2匹は健康状態も回復し、現在は新しい飼い主に引き取られているそうです。
参照元:telegraph