ある日、アメリカ・ヴァージニア州にある動物シェルターに1匹の老犬がやってきました。12歳のジャーマンシェパードとラブラドールのミックス犬で名前は「ジャック」。
ジャックは部屋に到着するなり、隅っこに行き、そしてそこに留まりました。その姿をよく見てみると、垂れ下がった耳に、尻尾も見たことないほどに垂れ下がり後ろ足の間へ。そして、顔を誰にも見せないように隅に向けているのです。
ジャックはこれまでの家で虐待を受けていたのでした。外に連れ出す時は懸命に声をかければ動き出してくれるのですが、それでも心は壊れたまま。部屋に戻れば居場所は常に隅の方でした。
ろくなお世話もしてもらえていなかったというジャックはきっといつも部屋の隅でただただジッとして空気のような存在になることが、一番自分の身を守るための最善の術だったのかもしれません。
現在12歳のジャック。何歳からその虐待を受けていたのかはわかりませんが、心に深く刻み込まれてしまったその傷は簡単に癒えるものではありません。
しかし、ジャックの心を溶かす出会いがありました。
シェルターは、ある日ジャックのそれまでの悲しい人生と里親を探していることをFacebookに掲載しました。
すると、たちまちジャックに一目惚れした人々からの里親希望の連絡が来たのです。
そして、こちらの女性はその多くの応募の中から選ばれた女性。
ジャックはこの女性と共に、新しい生活を送ることとなったのです。
すると、きっとこれまでのジャックの人生の中で見たこともないような輝かしい毎日が待っていたのでしょう。
心から幸せを感じるようになったジャックの表情はみるみる変化していき、笑顔を見せるようになったのです。
保護された当時は人々にあの切ない背中ばかりを見せていたジャックでしたが、たった1人の愛してくれる飼い主さんとの出会いで、彼は大きく変化しました。
これから、今までの人生を取り戻すように、今の飼い主さんと幸せで暖かい生活をずっと送っていくことでしょう。
参照元：relayhero