2016年7月。ルーマニア・トランシルバニアの街でビニール袋に入れられた子犬が発見されました。
子犬は復路の口を結ばれ、まさにゴミのように捨てられていたのです。
怪我を負っているようで容態はぐったり。すでに子犬の体を虫が食い始めている状態だったといいます。
7月だったとはいえ、日本の夏よりは断然気温が低いのが救いだったのでしょうか。しかし、犬は呼吸こそはしていたものの、意識は朦朧としていました。
子犬は急いで病院に連れて行かれ、緊急の治療が施されました。
どうやら頭部に酷い打撃を受けたようで、それが一番の重症だったそうです。
頭部に最大限のケアをしつつ、子犬の体を蝕みはじめていた虫たちを取り除きます。
一旦は落ち着いたものの、今度は子犬が脳卒中に。頭部の打撃が本当に酷いもので、それが原因で引き起こされてしまったのです。
その脳卒中も、獣医たちの早急な治療により無事に回復させることができました。
そして治療を終えたアノーラは。
そして、治療が終わったあと子犬には新しい名前がつけられました。それは「アノーラ」。その小さな体で頑張って生きようとする姿の称え「光」という意味を持つその名前にしたそうです。
生きているのが奇跡とも思えるほど酷い重傷をあの小さな体で全部背負っていたアノーラ。その死の淵を抜けられたのは、もちろん発見者や獣医の力もありましたが、なにより諦めずに戦い続けたアノーラ自身の力。
のちに、ある程度体調が落ち着いたアノーラはルーマニアからイギリスへと渡りました。
そしてそこでヘレン・テイラーさんと出会い家族となったのです。
すっかり元気になったアノーラ。とはいえその体に受けたケガはまだ完治しておらず、アノーラは自分の足でまともに歩くことができずにいました。しかし、最近やっと足の手術を受けることができたそうです。
そして、手術は無事に成功。今はリハビリ期間だそうですが、すぐにまた自分の足で走り回れるようになるだろうとのこと。
参照元:boredpanda