目の前で次々と仲間が殺されて行くのと見てきた犬が穏やかな日々を手に入れるまで

目の前で次々と仲間が殺されて行くのと見てきた犬が穏やかな日々を手に入れるまで

小さな檻に閉じ込められていた1匹の犬。彼は目の前で何十匹もの犬たちが殺されて行く様子を見てきたのです。恐怖に怯えながら「次は自分の番だ」と、思っていたに違いありません。

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タイのチェンマイ近郊の屠殺場で、いよいよという時に警察と動物保護団体「Soi Dog Foundation」の調査員が駆けつけてきました。最近タイで施行された法律に基づき、動物虐待と伝染病に関連する肉の違法取引の違反で、警察は屠殺職員を逮捕しました。

保護団体の職員は檻から震える犬を外に出します。彼はたった1匹の生き残りでした。そこでその犬にタイ語で「生存者」を意味するブーンロッドと名付けます。

保護団体職員はプーケットにある自分たちの施設にブーンロッドを連れて帰りました。

しかし、彼は一連の出来事に深く心に傷を負ってしまっていました。

人間に対し怯えるブーンロッドのリハビリは2ヶ月近くにも及び、再び人間を信頼できるまでに回復したブーンロッドのために、職員たちは里親探しを始めたのです。

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タイから遠く離れたイタリアのベローナに、ブーンロッドのことを知った1人の女性がいました。女性の名前はパオラ・トヌッツイさん。彼女は過去にタイを訪れた経験はありません。しかし、数年にわたり犬食ビジネスに反対する活動に従事していたのです。

「彼の悲しく綺麗な目を見たとき、すぐに恋に落ちました。惨劇と後の希望の光。彼に起こったことにはとても意味があるはず。彼は絶対イタリアに来て、私の愛犬になる運命だと思いました。」

こう語るパオラさん。

パオラさんはSoi Dogに里親の申し入れをし、こうしてブーンロッドはタイからイタリア行きのフライトを準備することに。

ようやくイタリアに到着した時、ブーンロッドは長旅で疲れていたそうです。パオラさんは到着するとすぐにブーンロッドが快適に過ごせるように努力します。

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パオラさんは他に「ファラ」という15歳の犬と「ソール」という2歳の犬と一緒に暮らしています。少し時間はかかったものの、今ではすっかり仲良く暮らしているそうです。

目の前で悲惨な光景を見てきたブーンロッド。これからの生涯を幸せに穏やかに暮らせるように祈っています。

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参照元:thedodo

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