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ゴミ捨て場に繋がれ平均体重のわずか3分の1しか体重がないピットブルが発見される

写真に写るこの犬は、アメリカのニュージャージー州の古いアパートのゴミ捨て場で発見されました、一目で誰もがこの犬は死んでいると思ったのです。

リードに繋がれたままという異常な状態で発見され、駆け付けたレスキュースタッフは目を覆いたくなるほど、無残な姿だったと言います。

死因を調べるため近くの動物病院へと運ばれますが、獣医でさえもこの衝撃を受ける姿。診断によると、この犬は1歳程度のオスのピットブル。虐待されていたことは明らかでした。

診察台に乗せ体重を測ってみると、1歳のピットブルの平均体重(25キロ)のおよそ3分の1程度の8キロしかありませんでした。まるでミイラのような姿になっていたのです。

さらに獣医たちが犬を観察していると、突然ピクッと動き出したのです。誰もが死んでいると疑わなかったピットブルはなんと、生きていたのです。

脱水と栄養失調により動くことのできないピットブル。慎重に診察を続けた結果、体温は35度にまで低下し長期に渡る飢餓状態によって胃腸の機能は停止し、出血性の下痢もみられました。

すべての臓器は機能不全に陥り、貧血、皮膚病、免疫力の低下もみられ、このピットブルの命が消えかかっているのは明らか。

その後「パトリック」と名付けられたピットブルは、集中治療室へと運ばれ、生きるために必要なあらゆる治療が施されます。

点滴、輸血、鎮痛剤、抗生物質の投与、それから冷え切った体を冷やさないように毛糸の服を着せて体温をキープさせます。床ずれがひどかったため、体の下に毛布を敷き、数時間おきに体の向きを変える必要もありました。

獣医やスタッフら7人は、生きようと頑張るパトリックの命を繋ぐため24時間体制で治療を続けます。

治療にあたる全員が「生きて」と祈るような気持ちで見守る中、治療が始まって2日目には点滴によって脱水症状は改善されました。

そして3日目。

3日目には出血を伴う下痢が治らないので、胃腸を保護する薬を与えます。この日、パトリックに劇的な変化がみられました。これまで寝たきりだったパトリックですが、か細い足を震わせながら立ち上がったのです。

獣医の手からふやかしたドッグフードを与えますが、人間不信に陥っていたパトリックはすぐに食べようとはしませんでした。

それでも毎日、パトリックに優しく接し、体を撫で続け愛情を与え続けるスタッフたち。その結果、パトリックはようやく人の手からドッグフードを食べたのです。

そして4日目。パトリックの胃の中に石のように固くなったゴミの塊や体毛が発見され、直ちに取り除かれます。

5日目。パトリックは奇跡的な回復を見せ、自らの足で歩けるようになったのです。

14日目。ミイラのように痩せ細っていたパトリックの体重は20キロにまで増え、瀕死だった状態から奇跡的に復活したのです。


そしてこの件の元凶でもあるパトリックを捨てた飼い主が特定され逮捕されることになります。

飼い主は子犬をプレゼントされたものの、4人の育児が忙しいという理油で、週に1度しかエサを与えていませんでした。

しかも、ゴミ捨て場にパトリックを繋いだ理由は、自分たちが旅行に出かけられるからという、なんとも身勝手な理由。

無責任な飼い主に警鐘をならすべく、動物病院のホームページにパトリックの治療の様子を公開。それを見た1人の女性が、「パトリイクの緊急治療費」をサポートしたいと支援サイトが立ち上げられ募金活動が始められたのです。

保護から3日後には、ニュースが全米に放送され、子供たちの間でも募金活動が広がり、元気になっていくパトリックの姿は多くの人々の心を動かして行ったのです。

ゴミ捨て場に繋がれ平均体重のわずか3分の1しか体重がないピットブルが発見される

3日でおよそ300万円を超える募金に加え、励ましの手紙や毛布、おもちゃなども届けられました。

獣医からは感謝が伝えられました。

「パトリックが助かったのは、獣医たちの力だけではなく、パトリックを支え続けてくれた多くの人々からの支援や愛情があったからだと思います。」

その後、動物病院の理事を務めるパトリシアさんがパトリックを家族として迎え入れ、今では幸せに暮らしています。

参照元:Facebook

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