2017年の2月の初旬。アメリカ・イリノイ州のシカゴに暮らす18歳の男性レオン・ティーグが自身のFacebookに残酷な動画を投稿しました。
現在その動画は削除されていますが、投稿当時、その動画を見た人は驚愕しました。
映像に映っているのはストーブの上で沸騰させた鍋の水。グツグツとしているのが確認できるほどの高温。
それを持って窓の外へと向かいます。その向かい方向には猫用のトイレと猫がいました。そして男は猫を呼んだ直後に、手に持っていた沸騰したお湯を上からかけたのです。
熱さと痛みに叫ぶ猫。そして男は動画の中でこう言い放っていました。
男は熱がる猫に対しこう言い放ちました。
「俺の前に二度と戻って来るな」
この動画はたちまち炎上。映像を見た人たちは猫の安否を心配し、男が虐待行為を行い発信している事について何人もの人が地元警察に連絡をしてきたと言います。
それによって男は速やかに逮捕されました。
男はもともと強盗の容疑で保護観察を受けていたため、今回の事件で3年間の懲役刑を言い渡されたそうです。
男を逮捕する際、警察が猫の保護にも乗り切ったそうですが、その時、逃げられてしまったとの事。人間に恐ろしいほどの恐怖を与えられたのですから仕方ないのかもしれません。
しかし、猫はそれで人間を恨んではいませんでした。むしろ愛をもって優しすぎるぐらいの猫だったのです。
それがわかったのは、ヘザー・ウェイドマンさんという女性がキッカケでした。
彼女は過去16年間で様々な猫の救助活動をしてきました。今回の虐待動画をみたウェイドマンさんはその残虐さに心を痛めると同時に「逃げてしまったあの子(猫)を見つける事さえできればきっと救う事が出来る」と考えていました。
彼女とその友人とで男の自宅付近で猫の捜索を行いました。日中は見つからなかったものの、夜になるとその近辺はたくさん猫が現れ、その中にあの猫はいたと言います。
そしてウェイドマンさんが猫に接触してみると、猫は全く人間を恐れてはいませんでした。
ウェイドマンさんはこう語ります。
「発見した猫の体は火傷を負っており、その毛皮は焦げたような状態でした。ですが彼はとてもフレンドリーで素晴らしい心を持っていました」
現在、猫は病院へと連れて行ってもらい治療を行なっているそうです。そして、傷が癒えた頃に新しい家族を探す予定だといいます。
参照元:chicagotribune