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去年の12月、センザンコウの赤ちゃんの「バティカナ」は、お母さんといっしょに野生動物の違法取引の現場で押収され、施設に無事保護されました。
悪人たちの手から救出され、今後は優しいお母さんの愛に包まれて、何事もなく生きていけるのではと誰もが思っていました。
ジンバブエにある保護施設、Tikki Hywood Trustに引き取られてから数日、バティカナのお母さんにはもう子育てをする意思がないことが、誰の目にも明らかになったのです。
施設のスポークスマン、エレン・コネリーは「悲しいことですが、母親がバティカナを拒否しているのは明白でした」と語りました。
「これは自然の本能なんだと思います。母親は生き延びるために、自分か子供かどちらかをあきらめなければならなかったんです」
そこでスタッフたちは、お母さんだけを安全な環境に放すという苦しい決断をします。
バティカナはそのままこの施設で育てられることになったのですが、それはもう二度とお母さんに会えなくなることを意味していました。
そして3日後、違法取引の犠牲となったセンザンコウがもう1匹、保護施設に連れてこられました。バティカナよりも少し年上の女の子で、キレイなお花を意味する「アヤナ」って名前がつけられました。
アヤナのお母さんは、密猟者に監禁されている間に死んでしまったそうです。
密猟の犠牲となったセンザンコウの数は、ここ10年で100万匹に達するといいます。
「センザンコウの赤ちゃんはとっても触感的で、お母さんにいっぱい触れて安心して育つんです」とコネリーさんは話します。
「この2匹はだいたい同じくらいの月齢で、同じようなトラウマを抱えています。私たちはこの2匹を、同じ巣箱に入れてみることにしました」
そして、その後の2匹と、密猟される原因とは。
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