密猟者によって襲われ自らの命を懸けて親友を守り抜いた勇敢なサイ

密猟者によって襲われ自らの命を懸けて親友を守り抜いた勇敢なサイ

救助隊が現場へ到着したとき、1頭のサイはすでに死亡していて、もう1頭もひどいケガを負い助からないと思われました。

ボツワナの国境に近い、南アフリカの農場に住んでいた2歳になる2頭のサイ「Vrystaat」「Impi」。2頭が住む農場のすぐ隣にはオーナーが住んでいて安全と思われていましたが、オーナーが外出のために一晩留守にした際、密猟者によって襲われてしまったそうです。

密猟者はVrystaatの肩に、そして目を撃ち抜きました。サイの角は金よりも高価と言われ、高値で取引きされていることから、密猟者によってVrystaatの角は折られてなくなっていたそうです。

その後、Impiも撃たれたそうですがImpiの角は取られてはいませんでした。おそらくVrystaatが襲われているのをImpiが助けようとしたところ、腹部と股関節部分を撃たれたのではないかとのこと。

残念ながらImpiは重篤な腹膜炎で死亡しました。しかしVrystaatは奇跡的に生きていたのです。農場のオーナーが翌朝戻って傷ついたサイを発見し、すぐに救助隊へと連絡を入れたのです。

救助チームが到着し、すぐに治療が開始されました。

残念ながらこのような密猟は頻繁に起こっていて、昨年は南アフリカだけで1,100頭のサイが死亡し、今年に入ってからは既に129頭のサイが犠牲になっているそうです。

さらに密猟者は、母親が殺害されて行き場を失ったサイの赤ちゃんを保護している施設も標的にし始めているといいます。

南アフリカでは密猟が横行していて安全な場所はほとんどないと、サイの保護にあたった獣医のグリフィスさんは話します。

VrystaatとImpiを襲った密猟者は未だ捕まっていないそうです。Vrystaatが回復するまでにはこれからまだ長い道のりが待っています。18ヶ月間にわたって創傷清掃、特殊包帯および抗炎症薬および抗生物質の投与が必要とのこと。

グリフィスさんは1日も早いVrystaatの回復と、野生動物たちが安心して暮らせる世界が訪れることを心から願っています。

– 出典 – thedodo

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