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年をとると、外からは見えない内蔵も老化します。
続いて、主要な臓器が衰えてきたとき、いぬの体はどんな事が起こるのでしょう。
心臓の老化
老齢期のいぬの心臓からは、雑音が発生する事があります。
便の開閉に支障が生じているためで、血液の循環能力が低下していきます。
運動や興奮で心拍が上がった時に、めまいや脱力を起こしたり、じっとしていても呼吸が苦しくなったりします。
腹水がたまり、お腹がパンパンにふくれる事もあります。
肝臓の老化
肝臓はもともとかなり余力がある臓器なので、単純な老化で問題が出る事はあまりありません。
しかし薬の分解能力が落ちてくるため、疾患の治療としてなにか薬を投与するときは、その量を慎重に決める必要があります。
また、タパク質の高性能力が落ちると「低タンパク血症」になり、むくみなどが現れる事もあります。
腎臓の老化
長寿犬では、老齢性の「腎不全」がときどき見られます。
多飲多尿が起こりますが、ゆっくり進行するので、飼い主はなかなか気がつきません。
失われた肝臓の機能は戻らないので、処方食や投薬によって、残っている機能を保護・温存していきます。
腎臓が老化すると、電解質バランスの崩れや、まれに貧血を起こす場合もあります。
尿検査が手軽で鋭敏えいな指標ですので、ときどき検査しましょう。
胃の老化
硬いドックフードやおやつのガムを消化しにくくなります。
未消化のおう吐が増えるようであれば、やわらかくしてから与えてください。
また、若い頃は一気にたくさん食べていたいぬも、それが出来なくなる事があります。
そのような時は、食餌の回数を分けてください。
小腸・大腸の老化
全体的な消化・吸収能力が低下するため、胃と同じく消化のよい食餌でないと下痢をしやすくなります。
小腸からの消化酵素が減っていたり、大腸の運動性が落ちていたりすると、検査で目立った異常がなくても、便秘と下痢が否定期に繰り返される場合があります。
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