老犬の衰え② 内蔵

老犬の衰え② 内蔵

年をとると、外からは見えない内蔵も老化します。

続いて、主要な臓器が衰えてきたとき、いぬの体はどんな事が起こるのでしょう。

 

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心臓の老化

 

老齢期のいぬの心臓からは、雑音が発生する事があります。

便の開閉に支障が生じているためで、血液の循環能力が低下していきます。

 

運動や興奮で心拍が上がった時に、めまいや脱力を起こしたり、じっとしていても呼吸が苦しくなったりします。

腹水がたまり、お腹がパンパンにふくれる事もあります。

 

肝臓の老化

 

肝臓はもともとかなり余力がある臓器なので、単純な老化で問題が出る事はあまりありません。

しかし薬の分解能力が落ちてくるため、疾患の治療としてなにか薬を投与するときは、その量を慎重に決める必要があります。

また、タパク質の高性能力が落ちると「低タンパク血症」になり、むくみなどが現れる事もあります。

 

腎臓の老化

 

長寿犬では、老齢性の「腎不全」がときどき見られます。

多飲多尿が起こりますが、ゆっくり進行するので、飼い主はなかなか気がつきません。

 

失われた肝臓の機能は戻らないので、処方食や投薬によって、残っている機能を保護・温存していきます。

腎臓が老化すると、電解質バランスの崩れや、まれに貧血を起こす場合もあります。

尿検査が手軽で鋭敏えいな指標ですので、ときどき検査しましょう。

 

胃の老化

 

硬いドックフードやおやつのガムを消化しにくくなります。

未消化のおう吐が増えるようであれば、やわらかくしてから与えてください。

また、若い頃は一気にたくさん食べていたいぬも、それが出来なくなる事があります。

そのような時は、食餌の回数を分けてください。

 

小腸・大腸の老化

 

全体的な消化・吸収能力が低下するため、胃と同じく消化のよい食餌でないと下痢をしやすくなります。

小腸からの消化酵素が減っていたり、大腸の運動性が落ちていたりすると、検査で目立った異常がなくても、便秘と下痢が否定期に繰り返される場合があります。

 

 

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