愛犬と一緒に登山をした男性。途中、負傷して動けなくなった愛犬を置き去りにして死なせたとして批難が殺到する。

愛犬と一緒に登山をした男性。途中、負傷して動けなくなった愛犬を置き去りにして死なせたとして批難が殺到する。

「ポールはメグを死なせるために山に置き去りにしたのではありません。誰もポールの置かれた状況を理解することなどできないでしょう。彼は電波の届かない山で誰の助けも呼ぶことができなかったのです。それでも友人とメグを抱えて悪天候の中、必死に下山しようと試みました。メグを置き去りにするという決断はポールにとって決して容易ではなかったことです。彼は12年もメグを飼っていました。彼を知っている人なら、メグが彼にとってどれだけ大切な存在か十分わかっています。あまりにも多くの酷いコメントに反論するのはうんざりですが、真実ではない情報も流れているので仕方なく投稿しました。今はただメグの無事を祈るだけです。」

「冷酷な飼い主」としてレッテルを貼られ、ソーシャルメディアからの集中砲火を浴びている間もポールさんはボランティアによる山岳救助隊とともにメグの捜索を行っていた。

しかし5日後の19日、メグはBeinn Sgulairdで亡骸となって発見された。

「Lost Dogs Glasgow」には、メグの捜索にあたっていたメンバーのひとりであるミッキー・ドック・マクマヌスさんが「とても悲しく心が痛みますが、メグはもう私たちのところへは戻って来ないことをこちらでお知らせします。本日2時にメグと最後に別れた場所に登山した飼い主と友人から、亡骸を発見したという知らせを受け取りました」と投稿した。

メグが置き去りにされて以降、捜索のために近隣住民や山岳救助隊メンバーなど多くの人々がメグの捜索に全力を尽くした。

サイトでは捜索費用のための寄付金まで集められたという。しかし残念な結果となり、再びソーシャルメディアではポールさんへの批判の声が浮上した。

メグの捜索にあたったOban Mountain Rescue Team(オーバン山救助隊)のリーダー、アンディ・レイブンヒルさんは「ポールさんが山へ犬を連れて行ったこと自体は問題ありません。置き去りにした選択が“正しい”とか“間違っている”ということでもありません。実際に同じ状況になってみないと、どうするかは誰にもわからないことです。彼にとってこの決断は非常に困難なものだったことでしょう。ポールさんへの周りの非難の声は、行き過ぎだと思います」と話している。

ポールさんの親族によると、メグを置き去りにして以来ポールさんは精神的に相当参ってしまっているという。現在「Lost Dogs Glasgow」には、凍える山の中で身動きできずに孤独に息絶えたメグへの追悼メッセージが多数寄せられている。

参照元:mirror

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